专利摘要:

公开号:WO1990011879A1
申请号:PCT/JP1990/000438
申请日:1990-03-30
公开日:1990-10-18
发明作者:Takeshi Kamiya;Kenji Tanaka;Atsushi Kawaguchi;Kenji Inoue
申请人:Nippon Petrochemicals Co., Ltd.;
IPC主号:C08G63-00
专利说明:
[0001] m 糸田 ¾
[0002] 磁気ディスク基盤の成形方法
[0003] (技術分野)
[0004] 本発明は、 コンピュータの外部記憶装置の一つである固定 ¾磁気 ディスク基盤の製造方法に関するものである。
[0005] (背景技術)
[0006] 磁気ディスク基盤は、 その表面に磁性帯層が形成され、 そこに
[0007] 「 0」 「 1」 と 2進苻号された情報が高密度に記録されるが、 その ためには表面の平滑性が要求され、 また、 微小な傷や不純物は、 信 号の書き込み、 読み取りの際に誤りを起こす原因となる。 このよう な条件を満足する材料として従来アルミ合金が主に使われてきた。 しかしながら、 アルミ合金は、 製造プロセスが多くそのためコスト がかかってしまうという欠点と、 金属のためディスクが重くなつて しまい、 ディスクを駆動するモーターに大トルクのものが必要であ るという欠点があった。
[0008] また、 熱可塑制樹脂 (ポリエーテルィ ミド) による磁気ディスク 基盤も知られているがこれは磁性蒂層をコーティングする際の熟処 理におけル耐熱性に問題があった。 また、 耐熱性が劣ることに起因 して表面粗度が犬であった。
[0009] さらに、 これらの問題点を解決しょうとするものとして、 ァメリ 力特許第 4 7 2 6 9 9 8号には、 異方性溶融相を形成するポリマー を主体とする組成物のシートからなる基板層が開示されている。 し かし、 これは一軸配向品の多軸配向ラミネート品からなるもので製 造コストが高く、 工業化には必ずしも適しているとは言えない。
[0010] また、 特開昭 6 1 - 2 4 9 6 2 0号公報には異方性溶融物を形成 しうるポリマーからなる樹脂板を基板とする磁気ディスクが開示さ れており、 成形方法として射出成形法のみが記載されている。 しか し、 この種のポリマーを射出成形しても、 成型品は表面粗度が大き いことや、 歪が残るなどの欠点を有していて、 十分満足できるもの は得られていない。
[0011] ここで発明者らの実験によると、 前記ポリエーテルポリイ ミ ド樹 脂を初めとして多くの樹脂、 たとえば光ディスク基板に用いられる ポリカーボネート、 ポリメタァクリレートなどの樹脂も含めて、 こ れら樹脂は単なる通常の射出成形法により成型すれば容易に表面が 平滑なものが得られる。
[0012] しかしながら、 ォキシベンゾィル基を有するサーモトロヒピック 液晶ボリマーでは、 単なる射出成形では満足な成型品は得られない。 このような現象は、 たとえば以下のように推論される。
[0013] すなわち、 前記ポリカーボネート、 ポリメタァクリレートなどの 樹脂を金型内キヤビティーに射出した場合、 射出された溶融樹脂は、 キヤビティ一内を充填しながら進行し、 溶融樹脂の移動先端がキャ ビティ一奥に到達し、 その進行が停止した時同時に充填が終了して いるのである。 このような状態の場合、 得られた成型品の表面に流 れ模様 (フローマーク) が少ない。 このことは、 成型品表面が平滑 であることを意味する。 したがって、 これらのポリマーでは、 少な くとも射出成形によるかぎりは、 成型品表面の平滑性を問題にする ことは少ない。 また、 光または光磁気ディスクの場合、 基板内部の 光歪は別にして、 表面はある程度平滑であればよく、 直接には信号 ノイズ ( S Z N比) には影響しない。
[0014] しかるに、 ォキシベンゾィル基を有するサーモト口ピック液晶ボ リマーは、 その理由は不明だが、 金型キヤビティー内を溶融樹脂が 進行しながら充填して行く際、 その移動先端はキヤビティーを満た しながら充填していくというわけではないのである。 したがつて、 必然的に射出成型品の表面にフローマークなどが表 われ易く、 これが表面を粗くさせる原因となる。 これは後述の M F Rのいかんによらない。
[0015] 上記フローマークによる表面の粗さは、 m以下の微小な粗さで ある。 したがって、 通常の用途のための成型品ではほとんど問題に ならない。
[0016] しかし、 固定磁気ディスク用基板としてはこのような表面の凹凸 であっても大きな問題となる。 なぜならば、 ディスク上をわずかな 間隔をあけて磁気へッドが走るのであるから、 厳密な意味における 平滑性が要求されるのである。
[0017] 一方、 才キシべィル基を有する全芳香族ポリエステルを代表とす るサーモト口ピック液晶ポリマーは、 通常の射出成型条件下におけ る高せん断速度下においては特異的に粘度が下がり、 それ故、 ディ マクなどの薄肉あるいは薄物の成形が容易となる。 たとえば磁気デ イスク基板などは外径 300 ηπη以下、 厚み 1 0 匪以下の薄い円板状で ある。
[0018] したがって、 単なる圧縮成形などの成形法を採用するよりは、 射 出成形法により成形する方が生産性がよいので好ましい。 それより も、 むしろ圧縮成形法では、 本発明のディスクのような薄物を、 均 一形状に寸法良く大量に成形することは上記サーモ卜口ビック液晶 ポリマーでは困難であるとさえいえるのである。
[0019] 本発明は、 上記のような従来技術の有する課題を解決するもので, 耐熱性を有すると共に、 輊量で、 表面粗度が小さく、 かつ歪のない 磁気ディスク基盤の製造法を提供することを目的とする。
[0020] (発明の開示)
[0021] すなわち、 本発明は無機充填材を含み、 かつ下記の繰り返し単位 をモノマー単位として含む (共) 重合体であるサーモト口ピック液 晶ポリマー組成物を、 溶融状態で高 ^ 速度下に、 温度 100 - 240 の範翻に維 Piされた内面平 i な円板状金型キヤビティー内に充 ¾ し、 次いで要すれば金型の型締め JEを塯すことにより該金型内の少 なくとも一方め円板面に接する溶融樹脂が該円板面により垂直に加 圧されるようにし、 その後該樹脂を冷却することを特徴とするサー モト口ピック液晶ボリマー組成物からなる磁気ディスク基板の成形 方法および該方法により製造されてなる表面粗度の小さい磁気ディ スク基板に関する。 .
[0022] -4- 0 - 〇 >- C O-I- 本発明で言うサーモ卜口ピック液品ポリマーとは、 溶融時に光学 的異方性を示す熱可塑性溶融可能なボリマーである。 このような溶 融時に光学的異方性を示すボリマーは、 溶融状態でポリマー分子鎖 が規則的な並行配列をとる性質を有している 4 光学的異方性溶融相 の性質は、 直交橱光子を利 mした通常の橱光検査法により確認でき る。
[0023] サーモト口ピック液品ポリマーは、 一般に細^く、 隔平で、 分子 の長鎖に沿つて剛性が高く同軸または並行のいずれかの関係にある 複数の連鎖仲長結合を有しているようなモノマーから製造される。 上記のように光学的異方性溶融相を形成するボリマーの構成成分 としては
[0024] ( A ) 芳香族ジカルボン酸、 脂環族ジカルボン酸系化合物の少な くとも 1種
[0025] ( B ) 芳香族 tドロキシカルボン酸系化合物の少なくとも 1種
[0026] ( C ) 芳香族シ: ール、 脂環族シオール、 脂肪族ジオール系化合 物の少なくとも 1嵇、
[0027] ( D ) 芳香族ジチオール、 芳香族チォフエノール、 芳香族チォー ルカルボン酸系化合物の少なくとも 1種、
[0028] ( E ) 芳香族 tドロキシァミン、 芳岙族ジァミン系化合物の少な く とも 1種、
[0029] 等があげられる。 これ等は単独で構成される場合もあるが、 多くは ( 〉 と (0 、 (A) と (D ) 、 (A) ( B ) と (C) 、 (A) ( B) と (E ) 、 あるいは (A) ( B ) (C ) と (E ) 等の様に組 合せて構成される
[0030] 上記 ( A 1 ) 芳香族ジカルボン酸系化合物と しては、 テレフタル 酸、 4 , 4 ' —ジフエニルジカルボン酸、 4 , 4 ' —トリフエニル ジカルボン酸、 2 , 6—ナフタレンジカルボン酸、 1 , 4一ナフタ レンジカルボン酸、 2 , 7—ナフ夕レンジカルボン酸、 1, 4—ナ フタレンジカルボン酸、 2 , 7—ナフタレンジカルボン酸、 ジフエ ニルエーテル一 4 , 4 ' ージカルボン酸、 ジフエノキシェタン一 4 , 4 ' —ジカルボン酸、 ジフエノキシブタン一 4, 4 ' —ジカルボン 酸、 ジフエニルェタン一 4 , 4 ' ージカルボン酸、 イソフタル酸、 ジフエニルエーテル一 3, 3 ' ージカルボン酸、 ジフエノキシエタ ンー 3 , 3 ' ージカルボン酸、 ジフエ二ルェタン一 3 , 3 ' ージカ ルボン酸、 1, 6—ナフタレンジカルボン酸のごとき芳番族ジカル ボン酸またはクロロテレフタル酸、 ジクロロテレフタル酸、 ブロモ テレフタル酸、 メチルテレフタル酸、 ジメチルテレフタル酸、 ェチ ルテレフタル酸、 メ トキシテレフタル酸、 エトキシテレフタル酸等、 上記芳香族ジカルボン酸のアルキル、 アルコキシまたはハロゲン置 換休が举げられる。
[0031] ( A2 ) 脂環族ジカルボン酸としては、 トランス一 1 , 4—シク 口へキサンジカルボン酸、 シス— 1 , 4ーシクロへキサンジカルボ ン酸、 1 , 3—シクロへキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン 酸またはトランス一 1 , 4一 ( 2—メチル) シクロへキサンジカル ボン酸、 トランス一 1, 4— ( 2—クロル) シクロへキサンジカル ボン酸等、 上記脂環族ジカルボン酸のアルキル、 アルコキシまたは ハ口ゲン置換体が挙げられる。 ( B ) 芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物としては、 4一 tド ロキシ安息香酸、 3 — tドロキシ安息香酸、 6— tドロキシ—2— ナフトェ酸、 6— tドロキシ— 1—ナフ卜ェ酸等の芳香族 tドロキ シカルボン酸または 3—メチル一 4ーヒドロキシ安息香酸、 3 , 5 —ジメチル— 4—ヒドロキシ安息香酸、 2, 6 —ジメチルー 4 —ヒ ドロキシ安息香酸、 3—メ 卜キシ— 4—tドロキシ安息香酸、 3 , 5—ジメ トキシ一 4— tドロキシ安息香酸、 6— tドロキシー 5— メチルー 2—ナフトェ酸、 6—ヒドロキシ一 5—メトキシ一 2—ナ フトェ酸、 2—クロ口一 4—ヒドロキシ安息香酸、 3 —クロ口一 4 ーヒドロキシ安息香酸、 2 , 3—ジクロ口一 4ーヒドロキシ安息香 酸、 3 , 5—ジクロロ— 4ーヒドロキシ安息香酸、 2, 5—ジクロ 口— 4 一 tドロキシ安息香酸、 3—ブロモ一 4ーヒドロキシ安息香 酸、 6 —ヒドロキシー 5—クロ口一 2—ナフトェ酸、 6— tドロキ シ一 7 —クロロー 2—ナフトェ酸、 6—ヒドロキシ一 5 , 7—ジク ロロ一 2—ナフトェ酸等の芳香族 tドロキシカルボン酸のアルキル、 アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
[0032] ( C 1 ) 芳香族ジオールとしては、 4, 4 ' ージ tドロキシジフ ェニル、 3 , 3 ' —ジ tドロキシジフエニル、 4 , 4 ' ージヒドロ キシトリフエニル、 ハイ ドロキノン、 レゾルシン、 2, 6—ナフタ レンジオール、 4 , 4 ' —ジヒドロキシジフエニルエーテル、 ビス
[0033] ( 4—ヒドロキシフエノキシ) ェタン、 3 , 3 ' —ジ tドロキシジ フエニルエーテル、 1 , 6 —ナフタレンジオール、 2 , 2—ビス
[0034] ( 4一 tドロキシフエニル) プロパン、 ビス ( 4— tドロキシフエ ニル) メタン等の芳香族ジオールまたはクロ口ハイ ドロキノン、 メ チルハイ ドロキノン、 t —ブチルハイ ド口キノン フエニルハイ ド ロキノン、 メ 卜キシハイ ドロキノン、 フエノキシハイ ドロキノン、 4 -クロロレゾルシン、 4—メチルレゾルシン等の芳香族ジオール のアルキル、 アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。 ( C 2 ) 脂環族ジオールと しては、 トランス一 1 , 4—シクロへ キサンジオール、 シス一 1 , 4ーシクロへキサンジオール、 トラン スー 1 , 4—シクロへキサンジメタノール、 シス一 1 , 4—シクロ へキサンジメ夕ノール、 トランス一 1 , 3—シクロへキサンジ才ー ル、 シス一 1 , 2—シクロへキサンジオール、 トランス一 1, 3— シクロへキサンメタノールのような脂環族ジオールまたはトランス 一 1 , 4一 ( 2—メチル) シクロへキサンジオール、 卜ランス一 1 , 4一 ( 2—クロ口) シクロへキサンジオールのような脂環族ジォー ルのアルキル、 アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
[0035] ( C 3 ) 脂環族ジオールとしては、 エチレングリコール、 1 , 3 一プロパンジオール、 1, 4一ブタンジオール、 ネオペンチルグリ コール等の直鎖状または分岐状脂肪族ジオールが挙げられる。
[0036] ( D 1 ) 芳香族ジチオールとしては、 ベンゼン一 1 , 4—ジチ才 ール、 ベンゼン一 1 , 3—ジォチール、 2 、 6—ナフタレンージチ オール、 2, 7—ナフタレンージチオール等が挙げられる。
[0037] ( D 2 ) 芳香族メルカプトカルボン酸としては、 4一メルカプト 安息香酸、 3 _メルカプト安息香酸、 6—メルカプト一 2 -ナフト ェ酸、 7—メカプト一 2—ナフトェ酸等が挙げられる。
[0038] ( 3 ) 芳香族メルカプトフエノールと しては、 4一メルカプ卜 フエノール、 3—メルカプトフエノール、 6—メルカプトフエノー ル等が挙げられる。
[0039] ( E ) 芳香族 tドロキシァミン、 芳香族ジァミン系化合物として は、 4—·ァミノフエノール'、 N—メチル一 4—ァミノフエノール、 1, 4 _フエ二レンジァミン、 N—メチル一 1, 4—フエ二レンジ ァミン、 , N , N ' —ジメチル一 1 , 4—フエ二レンジァミン、 3 —ァミノフエノール、 3—メチル一 4ーァミノフエノール、 2—ク ロロ一 4—アミノフエノール、 4—アミノー 1—ナフト一几、 4一 ァミノ-- 4 ' 一 tドロキシジフエニル、 4一アミノー 4 ' ーヒドロ キシジフエニノレエ一テ^^、 4—アミノー 4 ' ーヒドロキシジフエ二 ルメタン、 4—アミノー 4 ' 一 tドロキシジフエニルスルフィ ド、 4 , 4 ' ージァミノフエニルスルフィ ド (チォジァニリン) 、 4 , 4 ' —ジァミノフエニルスルホン、 2 , 5—ジァミノトルエン、 4 , 4 ' 一エチレンジァニリン、 4 , 4 ' ージアミノジフエノキシエタ ン、 4 , 4 ' —ジアミノジフエニルメタン (メチレンジァニリン) 、 4 , 4 ' —ジアミノジフエニルエーテル (ォキシジァ二リン〉 等が 挙げられる。
[0040] 本発明で用いるサーモト口ピック液晶ポリマーは、 上記化合物を 溶融ァシドリシス法やスラリ一重合法等の多様なエステル形成法に より製造することが出来る。
[0041] 本発明で用いるサーモ卜口ピック液晶ポリマーには、 一つ高分子 鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマーのセグメン卜で構成さ れ、 残りの部分が異方性溶融相を形成しない熱可塑性樹脂のセグメ ントから構成されるポリマーも含まれる。 また、 複数のサーモ卜口 ピック液晶ポリマーを複合したものも含まれる。
[0042] 本発明で用いられるサーモト口ピック液晶ポリマーは、 分子構造 中に少なくとも一般式 、
[0043] " θへ 〇 — C O "
[0044] で表わされるモノマー単位を含む (共) 重合体である。 具体例とし ては
[0045] 等があり、 これらは特に耐熱性、 低収縮率等の優れた性質を有し、 しかも加工性が良好である。
[0046] 本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーの熱変形温度
[0047] ( heat distortion temperature,以下 「: HDT」 という ) は 220 〜 350 での範囲が好ましい。 ここに、 HDTは AS1M D648 の試験法に より、 曲げ応力は 18.5keZGm2で測定したものを用いた。
[0048] HDTが 220 より低いとエポキシ系樹脂による磁気層の焼付け (daking)(200 〜250 で x 3 0〜6 0分) の時に樹脂表面が軟化し、 表面が粗化したりまたは変形が現われる。
[0049] HDTが 350 より高いと成形加工温度が高くなり過ぎるため成 形加工中に材料の劣化が起こり気泡等が発生して問題となる。
[0050] 本発明で用いるサーモト口ピック液晶ポリマーのメルトフローレ ート (melt f low rate, 以下 「MFR」 という ) は、 1.0 〜50·0 ( e / 1 Omin)が好ましい。
[0051] ここで MFRは、 ASTM D1238の試験法に準じて、 試験温度 360 。C、 荷重 2.16kgで測定した値を用いた。 またサンプルは、 180 eCZ24h rで乾燥後、 使用する。
[0052] MFRが 1.0 ( ff 1 Oniin ) より小さいと分子量が大きくなり すぎて金型内流動において不規則流動がおこり易くなる。 従って表 面の凹凸が流れ模様 (flow mark)という形で出易い。 また MFRが 50.0 ( e / 1 Omin)より大きすぎると金型内流動において部分的に フラッシュが発生し、 これに基づく表面の凹凸パターンが発生し易 くなり、 表面粗度が大きくなるなど悪影響を与える。
[0053] 本発明で用いるサーモト口ピック液晶ポリマー中には、 種々の添 加物を配合することができる。 このような添加剤としては、 無機充 填剤、 有機充填剤、 安定剤、 酸化防止剤、 紫外線吸収剤、 顔料、 染 料、 改質剤等があげられる。 このうち特に無機充填剤が表面粗度を 小さくするために特に好ましく用いられる。 無機充填剤としては、 タルク、 マイ力、 クレー、 セリサイ ト、 炭酸カルシウム、 珪酸カル シゥム、 シリカ、 アルミナ、 水酸化アルミニウム、 水酸化カルシゥ ム、 黒鉛、 チタン酸カリ、 ガラス繊維 ( G F ) 、 炭素繊維 ( C F ) 、 各種ウイスカ一等がある 添加剤、 特に無機充填剤の量はサーモ卜 口ピック液晶ポリマー 100 重量部に対して無機充填剤 1〜200 重量 部、 好まくしは 1 0〜150 重 i部である。
[0054] 特に好ましい無機充填剤の形状は橱平形状のものである。 このも のは、 f i de r 状、 球状などのものと比較すると表面粗度を小さくす る効果が大である。
[0055] この橱平形状の無機充填剤は、 アスペクト比 1以上、 厚みは县さ 方向の县さの 1/2 以下として定義される。 平均粒径としては 1 一 5 0 mのものが好ましい。
[0056] この塥平形状の無機充填剤の代表例はマイ力またはタルクである。 また、 本発明によるサーモト口ピック液晶ポリマーを含有する組 成物を射出圧縮成形法により成形する際の金型温度は組成物の組成 および成形品の大きさにより異なるが 100〜240 °C好ましくは 110 〜240 の温度範囲に設定されることが好ましい。
[0057] 金型温度が 100 より低い場合にはサーモト口ピック液晶ポリマ 一を含有する組成物の表面が金型になじまず成形品の表面粗度が大 きくなり好ましくない。 金型温度が 240 より高い温度の場合には サーモト口ピック液晶ボリマーを含有する組成物が硬化しにくくな るので好ましくない。
[0058] 本発明においては、 上記サーモト口ピック液晶ポリマーを溶融状 態で高剪断速度下に円板状金型キャビティ一内に充填する。 かかる 操作およびそのための条件は、 一般にサーモトロピック液晶ポリマ 一を射出成形する場合のそれと同様である。 たとえば剪断速度など は 1 0 3 〜: L 0 7 sec _1の範囲である。
[0059] すなわち、 上記サーモト口ピック液晶ポリマーを射出成形機によ り、 円板状金型の中心部に射出し、 中心部から放射状にポリマーを 充填させる。 かくすることにより、 均一に配向し、 また残留応力に よる歪の発生が少ない。
[0060] 円板状金型の内面は、 好ましくは表面粗度 Rmax で 100 腿以下の 平滑さとする。 ちろんあまりに粗い表面では好ましくないが、 あ る程度以上平滑にしておけば、 成型品表面には金型内面の粗度は影 響しない。 言いかえると金型表面が極めて平滑であっても、 通常の 射出成形による限り、 本発明の樹脂組成物は、 その成形品表面が粗 くなることを避けられない、 しかし、 本発明によるならば、 極めて 平滑な成型品が大量生産できるのである。
[0061] 射出成形としての条件は、 通常の射出成形機を甩い、 シリンダー 温度 300 〜500 、 射出圧力 500 〜 1500kfr f の範囲にあればよ い。
[0062] 本発明においては、 前述のようにキヤビティー内に溶融樹脂を充 填後、 金型内の少なくとも一方の円板面に接する溶融樹脂を、 該円 板面により垂直に加圧する。
[0063] 射出成形のサイクルは一般に、 型蹄一射出一保圧一冷却一型開き 一成型品の突出しおよび取り出しの一連の工程からなる。
[0064] 本発明における加圧工程は (圧縮工程) は、 上記保圧工程におい ておこなうことになる。
[0065] 加圧する面は、 製品としてのディスク基板の面を形成するもので あるから、 かかる操作により表面粗度の小さい、 磁気ディスク基板 として好適な基板が得られる。
[0066] 具体的な加圧法としては、 金型内に溶融樹脂を射出充填したのち、 金型内になお残る 5 〜 2 0 vo l % (キヤビティ容置に対して ) のキ ャビティーに、 さらにたとえば型締め圧により、 圧縮力を加えて冷 却させる方法ある。
[0067] さらに、 やや低い型締め圧で金型を閉じておき、 この形締めの圧 よりもやや高い充填圧力をもって、 金型に溶融樹脂を射出、 充填し、 この充填圧力により金型をわずかに開かせ (容積で 5〜2 0 vo l % ) 、 その後型締圧を増大させて型締めを完了させ (圧縮し) 、 冷却す る方法もある。
[0068] 本発明において好ましい方法は、 前者のあらかじめキヤビティ容 量の 5〜2 0 vo l %を開けて樹脂を充填し、 その後圧縮する方法で ある。 具体的には、 たとえば 2つ割りの円板状金型により成形する 場合、 円板の厚み方向に 5〜2 0 %開隔を開けて 2つの金型を保持 し、 該キヤビティー内に樹脂を充填し、 その後、 一方あるいは両方 の金型を移動させて金型を閉じることにより本発明の方法を実施す ることができる
[0069] (産業上の利用可能性)
[0070] このようにして得られた磁気ディスク基盤は、 従来のアルミ合金 のように加熱焼鈍や研磨の過程などが不要であり、 コス卜低减が可 能となる。 また、 基盤自身の腐食もないため、 長期的な信頼性も向 上する。 さらに該基盤材料は、 アルミ合金より比重が小さいため慣 性モーメントを小さくすることができ、 これにより従来より低トル クのモーター、 つまり小型のモーターの使用が可能となった。 さら に、 これに伴い冷却装置の小形化、 不要化とあいまって磁気記憶装 置全体を小型、 輊量化することが可能となった。 また本発明の樹脂 組成物の場合、 従来射出成型品の表面が粗いことが常識であつたが 表面粗度のより小さい平滑なものを得ることが可能になった。
[0071] 本発明の方法により製造される磁気ディスク基板は、 好適には R Μήν ( 表面凹凸の最大幅を示す) で、 0. 5 ju m以下という小さい表 面粗度を示す。
[0072] また本発明の特定の樹脂は、 基本的には不透明である。 それ故、 基板厠からレーザー光などの光照射をおこなわない記録素子用基板、 たとえば磁気ディスクの基板に最適なものである。 それ故、 基板厠 から光照射をおこなわない光ディスクあるいは光磁気ディスクなら ば本発明のディスクを使用し得るものである。
[0073] (実施例)
[0074] 以下、 実施例および比較例により、 本発明を具体的に説明する。 比較例 1〜2
[0075] サーモト口ピック液晶ポリマーを含有する組成物として、 パラ t ドロキシ安息香酸、 ビフエノール、 テレフタル酸の三元共重合体で あるザイダー (商品名、 米国ァモコパーフォーマンスプロダクツ社 製) のタルク 50 wt%入りグレード ( M F R = 1 9 ( 360 で-ノ2.16 ke) 、 HDT = 246 。C (18.5ke) ) を用いて射出成形機 (名機製作 所製) M70ΑΠ— DMにより磁気ディスク用のディスク基板 (直 径 12.4ααΧ厚さ 1.2 mm) を通常の射出成形法にしたがい圧縮工程を 採用することなく作成した。
[0076] シリンダー温度 370 。C、 射出圧力 lOOOkg/o 高速射出であるほ かの射出成形の条件は表に示した、 金型の磁気膜塗布面に相当する 面の凹凸仕上げは、 RMAX ぐ 30nmに仕上げた。
[0077] 成形されたディスク基板の表面粗度は㈱ミットヨ成サーフテス卜 50 1表面粗度計により測定した。 RMAX は凹凸の最大幅を示し R a は凹凸の平均値を示す。
[0078] 結果を表にまとめた。
[0079] 実施例 1〜3
[0080] 比較例 1において用いた金型と同一の二つ割り金型を用いたが、 圧縮代として約 1 Ovol %分だけ厚み方向にあらかじめ開けた金型 を用いた。 この金型に比較例 1と同様にしてポリマーを射出、 充填 した。 その後直ちに圧縮代分だけ圧縮しその後は同様にして型締め をし、 冷却した ¾
[0081] 得られたディスク基板の形状、 大きさなどは比較例 1と同一であ つた。 得られた基盤の表面に、 230 ΌΧ 45分の条件で、 常法によ りエポキシ樹脂からなる磁気層を焼き付けたところ、 軟化、 表面粗 度の増加等の変化は認められなかった。
[0082] 結果を表にまとめた。
[0083] 実施例 4
[0084] サーモト口ピック液晶ポリマーを含有する組成物としてザィダー (商品名、 米国ァモコパーフォーマンスプロダクツ社製) のグラス ファイバー 45wt%入りグレード (MFR = 13 ( 360。CZ2.16ke〉 、 HDT = 268で (18.5kg) を用いた以外は比較例 1と同じ方法で 行った 得られた基盤の表面に、 230 X 45分の条件で、 常法に より磁気層を焼き付けたところ、 軟化、 表面粗度の増加等の変化は められなかった。
[0085] 結果を表にまとめた。
[0086] 比較例 3
[0087] サーモトロピック液晶ポリマーを含有する組成物の代わりに P E I (ポリエーテルイミド、 HDT = 210。C) を用いた以外は比較例 1と同じ方法で行った。 その結果、 磁気層焼き付け時 ( 230 Χ4 5分) 時に軟化し表面粗度が大きくなり歪が発生し、 必要表面平滑 度を満足することができなかった。
[0088] ディスク幕 料 i -rtinUX, sh . ( )
[0089] ι し ) HAX
[0090] 卜卜!^ h サーモト口ピック ¾B¾ポリマー 100 1 RR 0 91
[0091] ザイダ」) (タルク 50wt%含有)
[0092] ム 同 上 1.04 0.15
[0093] 同 100 v « o Π 19 同 上 120 0.35 0.06
[0094] 3 同 上 160 0.25 0.04 サーモトロピック !ø曰 Bポリマー
[0095] 4 ザイダー *) (グラスファイバー 160 0.65 0.10
[0096] 45wt%含有)
[0097] 商品名、米国ァモコパーフォーマンスプロダクツ社製
权利要求:
Claims

一 1 β — 請求の範囲
1 ) 無機充填材を含み、 かつ下記の繰り返し単位をモノマー単位 として含む (共) s合体であるサーモト口ピック液晶ボリマー組成 物を、 溶融状態で高剪断速度下に、 温度 100 〜240 'Cの範囲に維持 された内面平滑な円板状金型キヤビティー内に充填し、 次いで要す れば金型の型締め圧を増すことにより該金型内の少なくとも一方の 円板面に接する溶融樹脂が該 板面により垂直に加圧されるように し、 その後該樹脂を冷却することを特徴とするサーモト口ピック液 晶ポリマー組成物 法
2 ) 無機充填材が、 漏平形状をなす無機充填材である請求項 載の磁気ディスク基板の成形方法。
3 ) 請求項 1記載の方法により製造されてなる表面粗度の小さい 磁気ディスク基板。
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同族专利:
公开号 | 公开日
DE69024883T2|1996-05-30|
CA2031216A1|1990-10-01|
DE69024883D1|1996-02-29|
EP0417322A1|1991-03-20|
EP0417322A4|1992-08-12|
EP0417322B1|1996-01-17|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1990-10-18| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FR GB IT LU NL SE |
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1990-11-23| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 2031216 Country of ref document: CA |
1990-11-29| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1990905633 Country of ref document: EP |
1991-03-20| WWP| Wipo information: published in national office|Ref document number: 1990905633 Country of ref document: EP |
1996-01-17| WWG| Wipo information: grant in national office|Ref document number: 1990905633 Country of ref document: EP |
2000-01-01| ENP| Entry into the national phase|Ref country code: CA Ref document number: 2031216 Kind code of ref document: A Format of ref document f/p: F |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
JP7816589||1989-03-31||
JP1/78165||1989-03-31||EP19900905633| EP0417322B1|1989-03-31|1990-03-30|Molding method of magnetic disc substrate|
DE1990624883| DE69024883T2|1989-03-31|1990-03-30|Giessverfahren eines substrats für eine magnetische platte|
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